台湾プロ野球

台湾プロ野球は4月に開幕!その対応を参考に今後の日本プロ野球の動きを予想。

今年はオリンピックでの中断もあって、例年より早く3月半ば過ぎに開幕するはずだった日本のプロ野球ですが、コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、開幕が延期されています。5月中旬の現在で未だ、開幕日は決定されていませんが、開幕へ向けての対策や準備は講じられているはずです。

今回は世界に先駆けて4月に開幕を果たしている、台湾プロ野球の現在までの流れとその対策を参考に、日本のプロ野球の今後の動きを予想したいと思います。

台湾プロ野球について

台湾プロ野球は正式には中華職業棒球大聯盟「ちゅうかしょくぎょうぼうきゅうだいれんめい」です。これだけでも中国語でプロ=職業、野球=棒球というのがわかって面白いですね。略称はCPBL(Chinese Professional Baseball League)で、1990年からリーグ戦を開始しています。

加盟球団は5球団で、チーム名と本拠地は以下の通りです。

中信兄弟 台北市
統一ライオンズ 台南市
富邦ガーディアンズ 新北市
楽天モンキース 桃園市
味全ドラゴンズ 新竹市

あの楽天が2019年9月に球団を買収して、2020年シーズンから台湾リーグに参入しています。レギュラーシーズンは前期60試合、後期60試合の計120試合。プレーオフシリーズを経て、台湾リーグが行われ、台湾プロ野球の年間王者が決まります。



台湾プロ野球はチアリーダーがすごい!

余談ではありますが、台湾プロ野球といえば、チアガールの応援!日本では見られない光景ですが、台湾プロ野球では、客席最前列でミニスカートやショートパンツ姿のチアガール達が試合中、ずーっと元気いっぱいに踊り応援しています。顔もスタイルもよく、贔屓のチアガール目当ての人もいるような、これはアイドルそのもの。昨年のプレミア12の日本対台湾戦でも、台湾のチア達の姿はかなり印象的でした!

台湾のコロナへの初動は早かった!

台湾のコロナウイルスへの感染者数は5月16日時点で440人、死亡者も7名と他国と比較にならないほど感染拡大阻止に成功しています。2003年のSARSの流行の際に、感染者数が世界第3位となるほど多くの犠牲者を出した台湾は、その後感染症対策に取組み、新たな感染症への対策が色々と講じられていたそうです。

その対応も迅速で、中国の動きを見ながら2019年12月31日には武漢からの航空機の乗客に検査を実施、早い段階で中国からの入国者を規制し、感染が拡大している地域からの帰国者は症状がなくても、スマホによる位置情報で強制的に自宅隔離させたり、国がマスクの安定供給を確立させたり等々、素早くも厳格で理にかなった対応をした効果で、一般市民は外出自粛を特に求められることもなく、感染拡大を食い止めています。

2003年のSARSでの教訓を活かした台湾政府の対応は、素晴らしいとしか言いようがありません。

台湾プロ野球は4月に開幕!

4月の時点では日本でも世界でもコロナウイルスは猛威を奮っていましたが、そんな台湾では4月12日に無観客の形でプロ野球が開幕しました。応援団の声援で盛り上がる台湾プロ野球ですが、無観客ながら座席にはマネキンや観客に見立てた看板、ロボット応援団が声援を送りました。

ちょっと見るとコワい雰囲気ではありますが、これは、台湾ならではというか、プレイする選手を何とかして応援したいというアツい思いが伝わります!!もちろん、チアガール達は無観客ながら最前列で球場を盛り上げていました!



台湾プロ野球は5月8日から観客を入れて開催

4月に開幕して以降、海外に渡航歴のある人以外の新規感染者がゼロの状態が続いていたため、台湾政府は1000人の入場制限を設けた上で、5月8日から観客を入れての試合開催を認めました。

感染対策としては、入場時のサーモグラフィーで観客の体温をチェック、マスクの着用、健康状態と2週間以内の海外渡航歴の申告が義務付けられました。

また観客席は全席指定となり1メートル以上の間隔が空けられるように、左右2席、前後1列は一列ずつ開けて、シールの貼られた座席にしか座れなくなりました。また家族や友人でも並んで座ることはできませんでした。

台湾プロ野球は5月15日から観客数を2,000人に拡大

感染予防対策を取りながら、観客数を1,000人に制限して試合を開催していましたが、5月15日から観客数を2,000人までに拡大し、家族ごとの着席、売店での飲食の提供も可能になりました。

少しずつですが、通常開催に向けて一歩一歩進んでいる台湾プロ野球の姿は、日本でのプロ野球開幕を待ちわびる私たちファンにとっても、励みになります。

日本プロ野球の現在

現在日本のプロ野球は開幕が延期され、緊急事態宣言を受けて、選手達は自宅待機をしつつチームを分けて人数を制限した上での自主練習を続けてきました。コロナウイルスの感染拡大という厳しい状況の中でも、選手達は#STAYHOMEとして、個人としてまた各球団のファンサービスの形で沢山の発信をしてくれていました。

家トレを教えてくれたり、選手間のインスタライブを公開してくれたり、自宅で過ごす様子を教えてくれたりと、いつも以上に選手達を身近に感じられる楽しい機会を提供してもらっています。外出自粛の鬱々とする中、プロ野球選手として私達ファンを楽しませてくれた選手達に感謝したいです。



日本プロ野球の今後は?

一部の地域を残しての緊急事態宣言の解除を受けて、プロ野球でも練習を本格化する動きが出ているようです。最短で6月19日開幕を目標に、5月18日の週からの全体練習の再開、6月初めからの他球団との練習試合を始める準備を進めているそうです。

移動を伴う遠征もあり、今まで通りの開幕とはならないことは確実ですが、台湾の対応をならって、まずは選手やスタッフへの感染対策を徹底した上での無観客での試合を続け、国内でのコロナウイルス感染状況を見ながら、観客を入れて開催するのかを判断していくことになると思います。

開催するからには、まずは絶対に選手・スタッフに感染者を出さないように、細心の注意が払われるでしょう。台湾のようにすんなりとは行かなかったとしても、無観客であったとしても、プロ野球の試合が観られることは本当に嬉しい!無事に試合が行われ、台湾プロ野球のように一歩ずつでも、観客が声援を送るいつものスタジアムが戻ってくるように、日本プロ野球全体を応援して行きたいです。

まとめ

いかがでしたか?期せずして、コロナを通じて、台湾プロ野球と台湾政府の優れたコロナウイルス対策を知ることが出来ました。これを機会に台湾プロ野球についても、注目してもらえると嬉しいです。